国慶節、大国の論理ながら、歴史に学べない点が顕著すぎ
ロシア人は自分と外界を見る目が大げさで、思い上がりと落ち込みの間を行き来する。ソ連崩壊後は自信を失っていたが、00年代に原油価格の法外な高騰でGDPが5倍以上になる高度成長を果たすと再び大国気取り。世界は多極化したとか、ルーブルを国際通貨として使えとか言い出し、08年8月にはジョージア(グルジア)に攻め込んだ。
ー元外交官・現Newsweek コラムニストー
いくつかの部分の名詞を置き換えれば、とてわかり易いものが見てきます。
18世紀、19世紀では、これが世界標準だったはず
歴史的な世界標準が現代の社会に通用すると錯覚するのは、あまりにも知恵が無く、愚かすぎだと思います。
既存の秩序から、新秩序を作る時には必ず軋轢が生じるのが普通です。
機械も同じで、秩序だった、論理的な動きには、求められる仕様の潤滑油とエネルギーで円滑な動き、可動が可能になります。
21世紀、世界中の人が確信したのは共産主義の終焉という歴史的事実だったはずです。
それに、果敢に挑戦した国があって、その国は新秩序への参画という「覇権」を公然と主張するようになりました。
その様子は、冒頭の引用「思い上がりと落ち込みの間を行き来する」が、そのままあてはまるような気がして、冒頭に引用しました。
10月1日
「一村一焼一殺、外加全没収」で革命の版図を拡大し、強力な革命軍である八路軍によってガードされた共産党が、国共内戦で勝利して、人民解放軍に看板替えした日が1949年10月1日で、以来「国慶節」。
国慶節の今日、虎の門ニュースのレギュラー解説者・百田尚樹氏は、共産党軍・八路軍の手法であった「一村一焼一殺、外加全没収」を紹介しました。
おりしも、今日は国慶節70年です。
昨日NHKの有田嘉男MCは、前日の北京から、高揚した面持ちで、「国慶節の取材のため、設けられたプレスセンターには172カ国の取材陣が待機してる」発信しました。
一年前のシンガポールの米朝首脳会談で、世界最大の200名を超える取材クルーを派遣したNHKを思い出し、とっさにブログでツッコミいれました。

「一村一焼一殺、外加全没収」
・村は極めて少数の家族が支配し、多くの場合、有力な地主という持てる家族が村を支配。
・地主を殺戮し、婦女子、財産を収奪して、それを小作人という住人に分与。
・その見返りに、八路軍の兵士の強制志願と徴兵
これは、実に巧妙で、共産党にとって有効的に手法であり革命戦術だと言えます。
圧倒的に多い人が希望する利益を、一握りの対立構造に対象を殺戮して持っているものを収奪して供与する。
武器を持たない、武装していない、村の地主や資産家を極めて簡便な武器で武装したそこそこの数の八路軍兵士で、これが実行できる。
しかもその原動力になる、兵士は利益供与の見返りに、ローコストで容易に補充拡大できる。
冷静に考えるなら、山賊、海賊、野武士的手法ながら、これほど能率的に、効果が期待できたのが人民解放軍ではなかったか。。
一国二制度下の香港
その国慶節で湧く北京と、対象的な場所が香港です。
すでに香港は自由と人権、権利を要求する市民は、その封殺を露骨に目論む政府に対して、「総力戦」を挑むような意思と行動を発信してます。

日本発の発信が見えない
米国では、米国議会がすでに、強力な支持とサポートを行い、強力な経済制裁で、中国政府の暴走を牽制してます。
おそらく、旧宗主国の英国とて、米国との足並みは揃っているはずです。
にもかかわらず、日本の議会は国会閉会中を良いことに、沈黙を守り、事態をスルーしてます。
オールドメディアの論調は、極めて理性的で、まるで、無表情に事態を、それも取材なしの、外電やSNS情報を切り貼りして発信してるだけです。
知る限りでは、日本では良識ある常識的な言論人やSNSユーザーが熱心な発信を続けています。

「おかしいではないですか」
NHKが膨大人数、それもおそらく世界最大規模の取材クルーを北京のセレモニー取材に派遣をし、いうなれば、その政府へのカンターを主張する香港の現状への取材の様子が伝わってきません。
得意の常套句「バスに乗り遅れるな」の合言葉は何処に霧散したのか?
言葉を変えて、再度問いたい。
172カ国の取材班で、世界第二の規模の取材班とその人数はどれくらいですか?
日本政府、日本社会、議会、メディアに求めること
一日も早く、良心的で、世界標準のメッセージを発信するべきです。
いま世界の世論と、米国の牽制が最も有効とするなら、ネット空間が最も成熟していある現在、あらゆる手段で、香港市民の支持を発信し拡散するべきでしょう。
それとも、日本政府はまたもや、火事場に遅れて後から世界の失笑を買う愚を再び起こすのでしょうか?
「遺憾」砲じゃ、糞の役にも立たない。
発信できないのであれば、秘密裏の活動資金援助をする手立てと実行がなければ、一人前の国家とは言えない筈です。
理由は簡単だろう。
香港には多くの邦人が居留しています。
病院船やシェルターに転用可能なの商船の傭船を最短に公海に停泊させるだけでも、大きなメッセージなるはずです。
単独でやるのが怖いなら、連帯可能な国との協調でその意思を発信するべきだと考えます。
最後にここで使用した「日本社会」とは、地方議会、産業界、財界を指しますが、パンダの恩恵で地域おこしに成功した保守系政党の実力者には、求めても、不可能なことをわかりきっていることですが、苛立ちと、活動してしえる市民の安全が気になります。
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