ロシア経済破綻度は?意外な方向に向かう説が浮上

ウクライナ戦争

CDSレート

はじめに

一国の経済破綻度を見る尺度に「CDSレート」があることは、国際金融関係者では日常的に共有されている事項だ。

小欄はウクライナ戦争勃発後の2022年3月7日のフリーブログ・gooブログで取り上げたもので、3月7日と言えば、ウクライナ侵攻が2022年2月24日だから11日目に、ネット空間でゲットした情報を取りあげたものだ。

gooブログのリンクを挿入

この日、フォローしている数量経済学者の高橋洋一教授が発信するコンテンツを取り上げたもので、当時はそこから、戦争の行方を勝手に考察するという意図もあったので、過去記事にアプロ―チするのは容易でした。

世界中がロシアを追い込む状況は日本にとっても天佑のハズ - ブログ katsukazan/活火山★時々の四方山話
多くの言論人が発信してる。。「ロシア非難」その発信を見る限り、国連加盟国193カ国の圧倒数、そしてその主要国が一斉に名乗りを上げているのが現状です。数日(3,4日前)に高橋洋一教授が、ロシアのデフォルトが近いことの解説を自身のyoutube...

終わりが見えないウクライナ戦争

国家の経済破綻と戦争継続

おそらく、その国の経済破綻と戦争継続能力は正の相関関係があるはずだ。 いきなり核ミサイルを打ち合って、第三次世界大戦を引き起こし、世界中を巻き込んで無理心中をするケースも完全には排除できないが、このケースは荒唐無稽過ぎだろうと想像する。

となれば、戦争当時者は生き残りをかけた破壊戦、消耗戦をすることで、先立つものは資金であり、国家ベースでいうなら戦費が戦争継続能力の尺度と言うことになる。

開戦間もないころのロシアCDSレート

前項の高橋洋一教授の解説では、当時のロシアのCDSレートは平常時で1%内外で、日本の平時レートは0.1~0.2のレベルである。 ウクライナ侵攻後4日目でロシアのCDSレートは4%になり、月が川って3月3日には16%になった。

小欄の記憶では、高橋教授のコンテンツは3月7日のもので、永世中立国で名高いスイスも参入する国際規模のSWIFT経済制裁が合意された時点でのレートと言う理解になる。

つまり1%のレート1週間あまりで16倍になったということから、単純にロシア経済破綻リスクを計算するなら、4% ←破綻確率は先4年位でアバウトで20%位の破綻確率
3月3日のレートでは4倍の16%になった。
ちなみに3月3日の取引実績でレートが4倍になったのであれば、単純計算で、破綻確率20%は4倍の80%になる。

2022年9月12日実施第一次入札

額面1ドルに対し56.125セント

つまり1米ドルが100セントなので、ずばり52.125%になる。これはほぼ1年前のレートだ。

ロシア国債の評価額56.125セント、CDS第一次入札
デフォルト(債務不履行)したロシア国債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)清算価格を決める第一次入札が12日実施され、当該国債の評価額は額面1ドルに対し56.125セントと、当初示された「基準仲値」の48.375セントを上回った。

ウ戦のロシアの勝利は?

おそらくAIに尋ねたら、

『ロシアにCDSレートと経済破綻の確率につてお尋ねですね。ロシアのCDSレートは。。。』と言う導入部分の記述で始まる回答で、2022年9月12日のロイターの情報が文字列で並ぶはずだ。

勝利については、経済破綻=敗北という前提であれば、昨年・3月3日の取引実績でレートが4倍になったのであれば、単純計算で、破綻確率20%は4倍の80%になるから、解は、100%越えになることで計算不能だろう。

計算不能の領域

計算不能の未知数は、論理的には荒唐無稽な、世界を巻きこんでの無理心中、つまり、核戦争の領域になるだろうと想像する。

ところが、最近視聴した情報がこれと真逆で、ウ戦でロシアの勝利を発信しており、このロ軍勝利の背景には、”世界を巻きこんでの無理心中” ”核戦争”という要素が欠落したかのような発信になっていて、思考が整理できないでいる。

さらに、この発信者が小欄としてはポジティブな視点にいる、米国在住の伊藤貫氏であるだけに、躊躇してる訳。

伊藤貫氏のコンテンツ

伊藤貫氏は国際政治・米国金融アナリストで現在米国ワシントンDCを拠点に活動されている。元参院議員の山谷えり子氏は実姉で、ニッポン放送の名物ラジオパーソナリティー・山谷親平(故人)は実父。 

実はこの内容が実に悩ましい。

つまり、気合を入れて、AIも活用して、ロシアのウ戦敗北を高橋洋一教授の発信をヒントに構築してきた事情で、非常に思考が混乱し、新たな杞憂が生まれるのが正直な印象だ。

 

新たな杞憂・伊藤貫説が解なら。。。。

ロシアの経済破綻、ウ戦での消耗と混乱に乗じて、北方領土奪還、あわよくば、アリューシャン列島以南の旧千島列島全域と南樺太の奪還くらいに夢想を旨としていたガチ保守には脳天から氷水をカマサレタようなショックを受けたことをここで告白する次第。

しかも世界が注視している中国の台湾侵攻は、自身が台湾在留中であるだけに、大きなリスクとして、敏感にならざるを得ない事情もある。

なぜなら、ロシアを勝利させれば、大国で世界最大の強権国家の独裁者に格好の意思決定の機会を提供するようなもので、事態はさらに深刻になる。

 

ロシアと北朝鮮の接近

直近の報道では、極東アムールでプーチン・ロシアと金正恩・北朝鮮の会談が報じられた。 これまで新・悪の枢軸国・ロ中朝の揶揄がいまでは、リアルな勢力になりつつあるということにもなりそうだ。

この陣営にはすでにイランが親ロ勢力と言われているし、中東および西アジアでの米国のプレゼンスが低下するなら、現在進化進行中のイランーサウジの連携が露陣営と互恵関係に発展する危惧も排除できない。

なぜなら、バイデン・アメリカは2021年8月30日にアフガンからの撤退を完了させた。 2001年9.11同時多発テロ事件で始まったアフガン戦争が米国の致命的で混乱極まりない状態での退却というべき撤退であった。

膨大な軍事リソースである武器弾薬、軍用物資、現金を残留放置した状態での撤退は、一般的には退却、それも”敗走”ともいうべき撤退だと世界は認識している。

米国のスタンスは左程にまで後退し続けているのは広く世界が共有している事項であり、結果米国は今や三正面での戦争継続能力どころか、二正面での戦争継続すら不可能な状況を中国、そして露朝に露呈したという現実がある。

おわりに

伊藤貫氏によるウ戦のロシア優位は、2023年7月13日に訪中したブリンケン国務大臣が中国王毅政治局委員と対談し、その席で「米国がもはや単独で二正面作戦が出来ないことをあからさまに指摘」され、「ブリンケンは青ざめた」という紹介のコンテンツを紹介したたのを記憶する。

情報の錯綜が際立つ内容をターゲットにした記事であり、正直、混乱を隠せない状態で狼狽していることを吐露する次第だ。

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